森のひとりごと

2022年2月26日

2022.02.26

 今朝は素晴らしい天気。立山連峰を一望できる。実に爽快な朝だ。今日の朝食はそんな朝にふさわしい豪華な「三分粥」御膳。主食は極めて少量の超減塩粥。一度に大量に炊いた御飯だけが醸し出す、稲穂を思い出させるような芳醇な奥行き。至福の一品である。そして汁。合わせ味噌ではないものの、富山の麴文化の深みを感じることのできるあっさりとした味噌汁だ。本当の味噌を味わうためには具などいらないという主張に共感する。そして一汁三菜の先を行く一汁一菜という研ぎ澄まされた副菜。さすがには白磁とはいかないものの、何年も磨き上げられたと思われる清楚な白い器に盛られた花麩含煮と葉先柔らか煮。口に入れるのを躊躇するかのような凛とした佇まいの花麩。嫌味の無い、調度よい大きさに料理人の出すぎない主張を感じる。柔らか煮の葉は本当に繊細だ。含むと溶ける。麩の華やかさを引き立てるかのような落ち着きのある葉色にも調和を感じる。快晴の朝に上品な「三分粥」御膳を堪能し至福の時を得た。春近しか。

上品な粥
麹文化
一汁一菜

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