備えあれば憂いなし、まさか?のための火力演習

森 雅志 1999.09


9月12日の日曜日、陸上自衛隊の東富士演習場まで自衛隊総合火力演習の見学に出かけた。

朝4時に起床。友人と二人、車で出かけた。片道5時間の旅程である。そこまでして見てみたいのかと家族に笑われたが、プラモデルに夢中になっていた子供のころの心境に近い。

現地に着いて驚いた。富士のすそ野の広大な演習場にも驚いたが、なによりも見学者の多いことに驚いた。一万人以上はいたに違いない。(たこ焼ややきそばを販売するコーナーまである。)


演習の内容はさすがに迫力満点であった。90式戦車の大砲の発射音等は地響きがするくらいである。また、地対空ミサイルや30キロメートルも射程距離のあるミサイルの実射は湾岸戦争の際のCNNニュースの映像を思い出させるものがあった。まさに映画などの作り物ではない、本物の迫力というものであろう。ヘリコプターの大編隊にも圧倒された。

当然のことだが、どの隊員もみな真剣な表情である。ひしひしと緊張感が伝わってくる。

それに対して、見学スタンドの一万人はプロ野球の応援でもしているかのように大歓声をあげているのである。彼我の落差は大きい。馬鹿顔で興奮していた自分も含めてあまりにもノー天気な状況である。なさけなや。

日ごろから僕は、国を守るという意気をおう盛にして日夜訓練に励む自衛隊の若い諸君の姿勢をたたえてきたのではなかったか。その、黙って働くという姿に感動していたのではなかったか。まさにそういった訓練を目の当たりにしながら、機甲部隊の火力の迫力の前でただただ「ワーッ!」とか「スゴーイ!」とか言っているだけでは恥ずかしい。反省しきりである。

東ティモールでは同じ時間に現実の戦闘がなされていたのかも知れない。

世界の緊張地域や北朝鮮の状況などを考える機会としなければならないと思う。

有事法制についても考えなければならない。

県内からも毎年100名近い若者が自衛隊に入隊あるいは入校している。

各地で活躍する自衛隊隊員に対してエールを送ろう。


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