世直し打擲隊、結成!

森 雅志 2000.10


過日、最寄りのJR駅前であたり前のような風情でタバコを吸っている少女を見とめた。それも隠れて吸っているのではなく、沢山の人がいる中で平然と吸っているのである。僕は急速に気分を悪くしていった。

若者なのだから暴走することや背伸びすることもあるだろう。だからと言って公衆の中で一人前の顔で喫煙している姿はいただけない。まわりを不快にさせるだけだ。

「調子に乗るなョ!」と僕は思った。とりあえず「タバコを吸うのをやめなさい。」と静かに注意した。しかし聞こえなかったかのように無視したので,次には少し大きな声で「止めろ!」と怒鳴った。同時に彼女の手にあるタバコをとりあげた。彼女は面倒くさそうな表情で新たにタバコに火をつけながら「お前に何の関係があるんだョ。」と言った。そしてその後は僕に向かって悪態のかぎりをついた。僕は腹を立てるどころかあきれてしまった。

以前にも同じような状況で男子高校生に対して何度か注意をしたことがある。ほとんどの場合「すみません。」と謝って一件落着であった。粗暴そうな顔をしていても結構みんな素直な少年達なのである。

ところが彼女はひどかった。僕は世の中のルールがどういうものか教えてやるべきだと思い、すぐに警察に電話をしパトカーを呼んだ。こんな手合いは断固とした補導をしてやるべきなのだ。

僕は喫煙すること自体に目くじらを立てている訳ではない。いくら何んでも守るべき節度があるだろうと言いたいのである。そしてまた、大人に注意された少女が開き直って悪態をつくというような事態は恐ろしく不健全なことだと憂えてもいるのだ。

同時にそういったことに無頓着な大人があまりにも多いことも問題だと言いたい。お節介だと嫌がられても僕らは毅然とした態度で若者に接していかなくてはならないのだ。若者の健全性を回復させるためには傍観者であってはならず、積極的に声をかける姿勢が必要なのだと思う。

もっとも例の悪態娘のような手合いには単に声をかけるだけでは済まない。鍛えなおすためには徹底的にチョウチャクしてやらねばなるまい。

そうだ。いよいよ「世直し打擲隊」を結成する時が来たのだ。心ある同士諸君、結集してチョウチャクの嵐を呼ぼう。今ここに悪態娘に対する聖戦の宣戦布告を発しよう。


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