ふれあいフォスターを知っていますか

森 雅志 2005.11.05


 アメリカには実子がいながら養子を迎えているという夫婦が多い。アジアやアフリカなどの最貧国に暮らす孤児などを引き取って我が子のように育てているのである。自分の子どもが成長した後に養子を育てている場合もあれば、実子が小さいのに同じような年齢の子どもを育てているケースもあるようだ。
世界中には劣悪な環境に暮らす子どもたちが沢山いる。いまだに奴隷状態にある子どもさえいるのだ。戦争や貧困がそういう不幸をもたらす大きな要因となっており、人身売買さえ行われているそうである。そういう子どもたちの存在を座視できず、わが子として育てているのである。人によってはそういう姿勢に対して裕福な白人の優等意識の現れだと批判する意見があるかもしれないが、僕は素直に称賛したいし、とても真似ができないなあと思うのだ。
かつて終戦で満州から引き上げる際に、乳飲み子を連れて逃げることができず断腸の思いで中国の人々に託してきた日本人が多かったが、託された中国の人々は貧しい中でもその子どもたちを立派に育ててくれたことも思い起こさせられる。これもまた真似ができないと思う。
いたいけな子どもたちが想像もできないような環境の中で泣いているかと思うととても放置しておけないという気にはなるが、彼らのように引き取って育てられるかというとまるで自信がない。しかし昔はわが国でも孤児を引き取ったり応援したりした人たちが結構いたのである。もっとも里親という言葉が死語になったということではなくて、現在も奇特な方はいらっしゃるのだろうけれども。いずれにしても昔は寺院がそういった活動の中心になることが多く、やがてその活動から各地に孤児院や養護施設が生まれていったのである。現在は市の施設となっている愛育園もその一つであり、さまざまな理由で親と暮らすことのできない子どもたちを養護しているのである。
現在、愛育園には幼児から高校生までの多くの子どもたちが在籍している。先に述べたように僕には彼らを養子として育てていくという自信はないものの、せめてこういった施設の中で成長していく彼らを温かく見守り応援してあげたいと思う。もちろん我が子を育てることだけでも大変なことだが、そのことと同時にチョットした協力をすることで彼らを応援することもできるはずだ。例えば生活必需品などの経済的な面での協力である。さらには年末年始やお盆の時期などに短期のホームステイを引き受けるということも可能ではないのか。こういった短期の引き受けを「ふれあいフォスター」と言うそうだが、一度真剣に考えてみたいと思うし、多くの「ふれあいフォスター」が誕生することも期待したい。
何よりもうるさいと感じさせない程度に励ましてあげることが一番良いのかもしれない。子どもたちに心からのエールを送りたい。



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