ランチはハウ・マッチ

森 雅志 2011.06.05


 中心市街地の賑わい創出のために様々な取り組みをしている「鰍ワちづくりとやま」が、街中で昼食を食べようとする人にお店を紹介する「まちなかランチマップ」を作成している。「とやまLUNCH TIME」という名前の手のひらサイズのマップである。富山駅周辺エリア、中心商店街エリアの2つの地域ごとに飲食店のランチメニューを紹介しようとするものだ。市民のみならずコンベンション参加者や観光客に配布する予定である。
 よく考えてみると、僕ら自身、富山で暮らしていながらも市内に存する多彩なお店や、そこで供されているランチメニューについてあまり知らないのではないだろうか。そもそも僕は昼食時間帯を有効に使おうとするあまり、ほとんど毎日、部屋に届くお弁当を瞬時に食し、残りの時間を読書や語学学習などに充てている。あるいは職員の迷惑をかえりみずに仕事の指示を出したりしている。もっとゆっくりと昼食時間を取り、多彩なメニューに触れたり会話を楽しんだりすべきなのだろうなあ。反省しなければならない。
せっかく市内には多くのお店があるのだから、昼食時間は外に出て色んなお店を探訪すべきということだ。それが地域経済のためにもなるじゃないか。スペインなどの様にゆっくりとシエスタを楽しむということはできなくても、小一時間ほどをのんびりと楽しむことはできるはずだ。空腹を満たすだけの慌ただしい昼食の取り方では豊かな発想を生むことには繋がるまい。やっぱり反省。
ところで、県外から赴任されている転勤族の皆さんの声によれば「富山のランチは高い!」となることをご存知だろうか。富山人である僕らにすると意外な意見のように聞こえるが、県外からの赴任者の多くの声なのである。「住んでみると富山は本当に良い所だ。ただし昼食代が高いところが問題だよね。」ということになっているのだ。初めてそんな指摘を受けた時にはいささか驚いたが、どうも実態のようである。
僕は詳しくはないのだが、周りに聞いてみると富山における一般的なランチメニューの費用は800円から1,000円ほどらしい。一方、東京などでは500円前後の価格のメニューが豊富にあるらしい。もちろん内容と価格のバランスの問題だと言うことができるものの、毎日のように外食するとすれば確かにその差は大きいかも知れない。大げさに言えば、企業誘致や人口動態にも影響する? それは極端だとしても、看過しにくい指摘だと思う。
高くても良い素材を使いたいということが背景にあるのか、あるいはお店同士の切磋琢磨が足りないということなのか。富山の人は弁当持参の堅実派が多く、外食派が少ないことの影響があるのかも知れない。理由はどうであれ、ともかくそういう評価がされていることが事実だとすると何とかしなくてはなあ。
パリに滞在した際に、昼食代が高いことに閉口したことがある。それでも多くのお店が昼食客で満杯になっていることに驚いた。詳しく聞いてみると、多くの役所や企業が職員食堂などを整備する代わりに昼食クーポンを発行しているという。それをお店で使ってお安く済ませている構図であった。富山でもそんなアイデアを考えてみてはなどと思うものの、簡単なことじゃない。
やっぱり美味しくてお安いメニューをお願いするということに尽きるということかな。                           



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