森のひとりごと

2121年12月21日

2021.12.21

 一か月ほど前のことだが、畑で作業をしているところを通りかかった町内の人がトラクターを停めて僕の方に歩み寄ってきて「森さん!吉作長寿会に入ってもらえませんか?」と話された。一瞬、何のことだか分からない程に面食らってしまった。老人クラブへの勧誘だったのである。年齢を考えれば当たり前のお誘いではあるものの…、まったく意外なお誘いだったので驚いた。「市長はやめたとは言え、各地からの講演依頼などがありそれなりに忙しいのです。」と答えると、「じゃあ、いつ頃になれば大丈夫かな?」と畳みかけられる。「分からないけれど75歳くらいまでは忙しいかもしれない…」と言って逃げる僕。仕様がないなあ、という顔で去って行ってもらったけれど、危なかった、危なかった。老人クラブの新入会員になればどんなことが待っているか分からない。クワバラ、クワバラといったところであった。さて、昨日のことである。近所の人が訪ねてきて、「来年はあなたの家が班長の順番なんだけどやってもらえますか?」とのこと。これを断ることはできないと腹を決めた。恐る恐る「だいぶん忙しいのですか?」と聞くと、「配りモンくらいやちゃ」とのこと。安心したものの、今まで父や母がやってくれていた町内の当番事のこともやらなきゃいけないことに改めて気づかれた。すこしづつ馴染んでいくこととしようか。市長を辞めたら班長が回ってきたという次第。どの家が同じ班なのかも知らないのだけれど大丈夫だろうか。ずっと同じ家に住みながら町内のことをよく知らないというのはひどい体たらくである。猛省しきり。ときどき「地域力が大切だ」などと言ってきたことを恥じるばかり。

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