森のひとりごと

2022年1月27日

2022.01.27

 ここに来て、昨日、今日と好天が続く。梨畑の剪定と枝の誘引作業に追われている身としては大変に有難い。昨日は朝の8時から、今日にいたっては7 時15分から畑に出る。今朝から畑の中の雪が急にとけだして長靴がドロだらけになる。うっかり落としてしまったハサミがドロまみれになってしまい閉口した。それでもイタリア語のレッスンプログラムを流しながら黙々と仕事を進めていた。すると10時過ぎに不思議なことが起きて驚いてしまった。
 なんと、大きめの鳶(子供の頃からトンビと言っていたので以後はトンビと表記することとする)がすぐ近くの梨の樹にとまって僕の作業をじっと見つめているのだった。「おい、どうしたんだい?ここにいてもエサは無いよ」などと話しかけていたが、逃げようともせず黙って僕の作業を見ているのだった。やがて、スマホで撮影しようと思い立った僕はイタリア語を流し続けているスマホを手に取りごそごそと動いていると急に飛び立ってしまった。それでも20メートルほど先の樹にとまってあちこち見まわしていた(それが末尾に掲載した写真)。遠景だけど撮れたからいいやと思って仕事に戻ると、今度は舞い戻ってきて5メートルほどの場所にとまってくれた。それを撮ったのが冒頭の写真である。なんとこの樹は20分ほど前に枝縛り作業を終えたばかりの樹なのだ。久しぶりに至近距離でトンビを見ることができてワクワクさせられた。
 僕が小学5年生の時に父が畑から傷ついたトンビを持ってきたことがあった。羽根を痛めて飛べないトンビに2週間くらいフナやミミズなどを取ってきては食べさせていた。忘れられないのは大きなカエルを与えた時のことで、それまで与えたエサを丸のみするように食べていたのとは違い、いきなりカエルの腹にくちばしを突き立てむさぼるように内蔵を食べたのだった。子供だった僕は大いに驚いたという記憶があるが、今でもトンビの内臓完食の光景ははっきりと覚えている。この時のトンビは2週間ほどで飛び立って行ったのだが、もちろん帰ってくることはなかった。今日やってきたトンビがその時に助けてやったトンビの子孫だったりして……、などと子供のような妄想をしてはニヤニヤとしている次第である。明日からも顔を見せてくれたら最高なのだけれどもなあ。そんなことあるかい!!

離れたところからキョロキョロしては僕の方を見ているトンビ

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