2021年11月26日
最近にわかに騒がれている「仁淀ブルー」。高知県の山間地にある仁淀川の渓流で見られる透明度が高く青く美しい清流のことを指している。漫然と見ていたテレビ番組での紹介だったのにもかかわらず、その番組が終わるころには「どうしても仁淀ブルーに会いたい!」という強い衝動にとらわれてしまったのだった。その衝動止みがたく、忙しい日々を送っているにもかかわらず、ついに高知県に向かって出かけることとなってしまった。結果として、往復1550キロという我が人生で最長のドライブ旅を決行した。
まずは滝つぼまで急勾配の山道を階段で進まなければたどり着けない「にこ淵」。カメラマンの高橋宜之氏が「この青こそが仁淀ブルー」と称賛したことから仁淀ブルーという言い方が広がったらしい。予想を超える美しさに圧倒されてしまった。表現する言葉が見つからないというのが実感。長駆突っ走ってきたかいがあったと独り言ちていた。次は仁淀川の違う支流にある「安居渓谷」。たどり着くまでの道路がとにかく狭い。そして蛇行の連続。「こんなところに一軒家」の番組そのままの秘境である。しかし難儀しながらたどり着いてみると、驚くほどの透明度を誇る「水晶淵」の美しさに、これもまた声を失ってしまった。語りだすときりがないので紹介スポットはこれくらいにしておくが、とにかく暴走老人の強行ドライブの疲れを吹き飛ばしてくれる絶景であった。大満足の旅であった。その夜はニンニクたっぷりのカツオのタタキを満喫しながら酔いつぶれていた。