2020年12月20日
ずっと前に買いながら、畑作業に追われて読んでいなかった小説を読む時間をこの数日間の雪模様が与えてくれた。第136回の直木賞受賞作品の馳 星周「少年と犬」もその中の一つである。読みだしてみると作中に山田地区の牛岳が出てきて驚いた。時どき小説の中に富山の地名が出てきたり、富山が舞台になったりして驚くことがあるが、今回の旧山田村の登場は全く予想していなかったので面白かった。絲山秋子さんの作品中に突然富山市問屋センターが出てきた時以来の新鮮さであった。「少年と犬」は期待以上に良い作品であった。最終の部分では涙を禁じえなかった。おすすめです。