森のひとりごと

2021年9月19日

2021.09.19

 亡き父の部屋を片付けていた弟が父の尋常小学校時代の通知表を見つけてきた。同時に、僕の小学校、中学校、高校時代の通知表も出てきて驚いてしまった。両親はこうやって子供たちの記録を保存してくれていたのだ。有難いやら、恥ずかしいやら…。
 それぞれの通知表に当時の担任の先生の評価や所感が記されていて面白かった。特に、僕が小学校2年生の時の一学期の欄に書かれている“佐藤峰子先生”の評価には笑ってしまった。曰く、「やや消極的で、どうしてもやらねばならぬ最小限のことしかやらないので、力のある割に学力が出しきれていない。一段の努力が望ましい。」と。いやあ、これは面白い。愉快千万である。僕の生きる姿勢の根本がここに表れている。僕は基本的に「最少の努力で及第点を取る」という生き方をしてきた。決して「最高点を取る」ことなどは考えないで生きてきた。もとより「最大の努力」をすることなど志向したことはなく、「最少の努力」で要領よく生きてきたのである。決して褒められたものではないが、それが僕のスタイルであり、それで良いと思っている。面白いのは、その性向が小学校2年生の僕に既に現れており、そのことを担任の先生が認識していることである。教師の慧眼に驚かされる。思えば、良い先生に出会っていたということだ。無理に努力を促されることもなく、したい放題にさせてもらったのだから。まあ、これからも最少の努力で楽しくやっていくさ。

佐藤先生の所見

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