2021年1月30日
長女が「面白かったから見たらどう?」と言ってアメリカの新作映画を勧めてくれた。「黒い司法 0パーセントからの奇跡」というもの。娘が僕の映画嗜好(こんな言葉使いは正しいのかな?)を理解していることに驚きはしたが、確かに面白かった。DVDの裏面の表記を借用して内容を紹介してみたい。「ハーバード・ロースクールを卒業したばかりの新人弁護士ブライアンは金になる仕事を蹴り、アラバマ州で黒人たちの冤罪を晴らすために奔走する。(中略)複雑怪奇な司法や政治の世界、あからさまな人種差別に直面しながら、ブライアンは闘う。実話に基づく重厚なストーリー。」である。面白さだけでなく、映画のステージがアカデミー賞3部門に輝いた不朽の名作「アラバマ物語」の舞台の街であることに驚かされた。人種差別と闘いながら真の正義を貫いた弁護士と家族の絆を描いた名作が作られてから数十年後に同じ街で同じような事件が発生し、正義の実現のために闘う裁判が実際に起きたという偶然に大いに驚かされた。これは不朽の名作も久しぶりに見なくてはなるまいという思いになり翌日に「アラバマ物語」を鑑賞した。60年ほど前の映画でありながらまったく色あせてない。それならということで次の日に「十二人の怒れる男」を鑑賞した。こちらの映画はもっと古い。僕が生まれた頃の作品である。久しぶりに見たがこちらもまったく色あせていない。三つの作品の底流にあるものは正義の実現ということだ。僕が初めて市長に就任した時にこの言葉を口にしたことを思い出した。これからも意識していかなくてはならない言葉である。人は生を終えるまで心の奥底に正義の実現を秘めていなくてはならないと改めて思わされた。さて、今夜は三谷幸喜の「十二人の優しい日本人」を観ることにしますかな?