森のひとりごと

2019年11月22日

2019.11.22

 一昨日の市町村長と県との会議で配布された資料の中に世界で最も美しい湾クラブの総会において採択された「富山宣言」なるものが入っていた。一瞥しただけでは意味が読み取れないようなだらだらとした文章である。まず、前文という部分が約600字ほどの文章なのだが、最後まで句点が無く一つのセンテンスなのである。何が主語で何が述語なのか真剣に読まないと分かりにくいうえに、2、3行ごとに左端に1から7までの番号が付されている。箇条書きにしていくつかの文章を並べた時のような体裁である。しかし文章は箇条書きではなく、長い長い一文なのだ。じつに不思議な文である。さらに言えば最後の3行までの分の主語は「29湾」という非人格なものでありながら、最後の3行になると急に主語が「我々」になり人格化してくるのである。おそらく最初の「29湾」は「29湾の代表者」と置き換えて読めということなのだろうな。もっと不思議なのは前文があるのに肝心の宣言文が無いことである。また日付の後に具体的な行動目標のようなことが3箇条書かれているが、これもまた箇条書きの体をなさずに一文章で書かれている。
 おそらく富山県のホームページに掲載されていると思われるので興味のある人はご一読ください。不明にもこういう体裁の宣言文は見たことがない。僕の常識や理解がついて行っていないということだろう。お叱りを承知で言えば、かなりの悪文であると思う。日本国憲法の前文もひどい悪文だと思うがこの前文もまた…と思う。ただ直訳すれば良いというものでもなかろうに。県民の一人として恥ずかしい限りである。

週刊ブログ関連記事

週刊ブログ

エッセイ